鶏インフルエンザと検索エンジン

2004-03-18 竹森 まりえ

鶏インフルエンザの影響で、全国の養鶏農家の方々は今非常に厳しい立場に立たされています。私自身もここ数週間の間に、いくつかの養鶏家を訪ねる機会があり、状況をお聞ききしました。養鶏家の方々の中でもいろんな議論が交わされ、数々の対応にも追われているようです。

一方、生活者の立場に立てば(私も生活者の一人として)、その卵や鶏肉が安心安全なのか、とても気になるし、心配です。農業者のみなさんが現場から生の情報を発信し、こういった対応をしていると明確に説明してくださると、限られた報道機関の情報だけを頼りに判断することは少なくなるのではないでしょうか。そのためにホームページを使っての説明というのは、一つの有効な手段だと思うのです。

で、「全国の養鶏農家の方々はどういった対応をされているのだろう」・・・と、グーグルで『養鶏農家』というキーワード入力で情報検索をしてみると・・・。養鶏農家のホームページは出てこずに、「我が県では鶏インフルエンザに関して“養鶏農家”に対し、こういった対応をしています」といった行政機関のホームページや、「○○県の“養鶏農家”に立ち入り調査」といった新聞系サイトの情報、また大学機関の「鶏インフルエンザに対する知識」といったものばかりが、検索結果の上位を連ねます。ヤフーのカテゴリ別検索にひっかかった養鶏農家のホームページは本当にわずか。現場の養鶏農家の声と説明を、養鶏家本人の言葉で聞きたい思ったのに、「外から見た情報」だけが大きく表面に出てきています。

かなり衝撃でした。鶏インフルエンザ発生以前は、『養鶏農家』とキーワード入力すれば、養鶏農家のホームページが上位にいくつか表示されたかもしれません(実際、かつて検索してみたわけではないのですが)。でも、今は養鶏農家という言葉は、鶏インフルエンザという言葉に直結してしまっているようなイメージを、検索結果の中から受けました。そして、この検索結果に触れたユーザーはますます不安を強くしてしまうのではないかと感じてしまいました。

マスメディアの報道は、生活者に対して本当に影響があります。「マス」ではないところで、こまめな現場の情報を発信できるのが、ホームページの特徴でもあると、私は思っています。だから、今こそ、現場からの情報をきちんとこまめに発信し、検索上位に食い込む養鶏農家の登場が待たれているのではないかと感じます。

検索上位に食い込むために・・・?もしかして・・・。生活者の中には「養鶏農家」という言葉がパッと浮かばなくて「卵農家」と検索する人もいるかもしれないと思い、そのキーワードを入力してみたら・・・。「養鶏農家」で検索してみたときに比べると、やや鶏インフルエンザ色は薄くなっていました。「やや」ですけど・・・。料理雑誌のホームページにも行き当たりました。ここで、いくつかの養鶏家のホームページにやっと出会うことができました。「卵」「タマゴ」「養鶏」「とり」「にわとり」「養鶏家」・・・ユーザーはいろんな言葉で入ってきます。検索エンジン対策っていうのは、本当に重要だと改めて感じたのも、やはりこんな問題が起こったからでした。

 
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