SOHOに嬉しい銀行口座

2002-11-04 杉浦 雄一郎

最近は日本の銀行も普通口座で口座維持料を徴収するところがあるようだが、ここカナダでは以前からどこの銀行もこれを徴収している。維持料だけではなく、預金を降ろす度にいくら、チェックを切る度にいくら、とちびちびと各種手数料をむしりとられていくので利用者としてはあまり面白くない。 ところが最近、利用者本位の使い勝手のよいサービスが登場した。その名は「bizsmart」。スモールビジネス向けの銀行口座なのだが、口座維持料も諸々の手数料もかからない。ローン、クレジットカード決済、預金不足時の自動貸し出しなどビジネス向けのサービスも充実。

これらの銀行業務はCIBCというごく普通の大手銀行が提供しているのだが、 bizsmartの利用者がこのCIBCの窓口に行ってもサービスは受けられない。口座管理やお金の出し入れははATM、オンラインバンキング、テレフォンバンキングのいずれかを利用。口座開設などの事務的手続きはSTAPLEというオフィス用品チェーン店の店舗に設けられている専用窓口でも取り扱っている。いわば半無店舗銀行なのだ。

同サービスの利用者はSTAPLEでの買い物を10%引きでできる。さらに宅急便のFedexも10%引きで利用可。単に銀行口座というよりも会員制のビジネスサービスという趣だ。この路線で行くとそのうちインターネット接続サービスや、電話なども割引が受けられるようになるのかも。

2年程前からカナダではどこの銀行もスモールビジネスの顧客開拓に随分と力を入れており、スモールビジネス専用の口座を用意しているところも少なくない。この「bizsmart」もそのトレンドの延長線上にあるようだ。

なんせカナダでは15%の労働者が個人事業を営んでいる。この数字は伸び率は著しく、10年以内には20%に達する見込みだという。この間に130万の新しいスモールビジネスが生まれるということになる。これは銀行としても見逃せないマーケットなのだろう。

bizsmartの登場が刺激になって、他の銀行もユニークかつ利用者本位のスモールビジネス向けサービスを積極的に打ち出してくれるといいのだが。インターネット接続サービス付き、とかサーバホスティング無料なんてビジネス向け銀行口座が登場してくれるとかなり心を動かされるかも。

 
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