シンガポールでSOHO (18)〜日本製品はかっこいい〜

2004-08-05 飯盛 敦博

シンガポールは総人口413.1万人(2003年3月)である。規模だけに注目するのではなく、個々の消費で考えると興味深い市場である。それは、一人当り国内総生産がアジアの中でも高水準だからである。ある意味、シンガポールのトレンドは経済成長をしている近隣アジア諸国の消費者行動を予見しているとも見 て取れるのではないだろうか。

ザ・ダイソー100円ショップ

200年に100円均一商品のザ・ダイソー100円ショップ」をチェーン展開する(株)大創産業がシンガポール市場に参入した。従来の日本企業のように日本人だけではなく、シンガポール人もターゲットにしたものである。大創産業(本社・東広島市)が経営する「ザ・ダイソー100YENPLAZA」「ザ・ダイソー100円ショップ」など国内・海外に2400店舗を展開する。1991年に「100円ショップダイソー」のチェーン展開する。1994年には(社)ニュービジネス協議会のニュービジネス大賞「優秀賞」を受賞、2000年には1999年ベンチャー・オブ・ザ・イヤー(株式未公開部門)を受賞する。海外には2001年の 台湾から本格的に出店する。

シンガポールダイソー

シンガポールではジュロンのIMMビルの3階に広大な売り場面積(約850坪)を構えている。立地は中心部から少し離れた郊外にある。車がないと少し不便な場所である。全商品1点2シンガポールドル(日本円126円程度)均一であり、プラスチック製品、生活用品、食品、ガラス製品、陶器、木製品、玩具、人形、ギフト用品、文具、ファイル、香り、化粧品、インテリア用品、書籍(日本語)、電気小物、園芸用品、DIY用品、ペット用品などを販売している。取扱品目6万5000点、取扱高1億円(100万点)、1日の来店者数(レジ通過者のみ)が平日1800人、土日3500人と、広さと品ぞろえ、来客数を誇っている。2003年現在、私のインタビューによると1日約2万個の販売があるという。

ダイソー進出前のシンガポールの100円ショップ

100円ショップは既にシンガポール人が開業していた。One99ショップである。One99ショップは1997年にシンガポール人の女性起業家であるMs Nanz Chong-Komoが設立。日本からプラスチック製品、お菓子、アクセサリーを輸入して全商品1点1.99シンガポールドル均一の販売を行った。日本の商品はセンスが良く、リーズナブルな価格設定がシンガポール人の好評を博した。順調に店舗、売上を拡大して、Ms Nanz Chong-Komoは2000年度のシンガポール女性起業家大賞を受賞している。しかし、2002年2月売上は好調だったものの赤字。2003に入って14あった店舗を10店舗に縮小することになった。今後もさらには順次縮小、整理していく予定である。

ダイソーとOne99ショップの違い

私ははダイソーとOne99ショップショップの違いは商品企画力にあるとみている。ダイソーが人気があるのはオリジナル商品、企画商品をもっているからである。シンガポール人にそれがセンスのよい商品がそろっているという好評を得ることになったのだ。

シンガポールの消費者心理を読む

ある調査によると多くのシンガポール人がセンスがよいと思う国に日本を挙げている。シンガポールの本屋では日本のファッション雑誌が日本語のままで売られている。トレンドリーダーとしての日本に強い関心をもっている証拠であろう。この背景によりダイソーの好調は支えられている。マーケティングとローカライズは海外進出の定石であるが、数字に表れてこない本音の消費者心理を読むことも成功への重要な鍵となるだろう。

 
Copyright(C) 1998-2011 SOHO'S REPORT All rights reserved.