バークが視たある革命政府の実態

2010-01-28 阿蘓 政志

下記には革命(政権交代)と民主主義の実態が書かれています。 かの国で先頃起こった政権交代についても同じ事が起こっているのを感じ取れ ますでしょうか。

民衆とは、名声と評判への感覚という地上最大の抑制力の一つに対しても、そ れほど責任を感じないものなのです。公衆として行為する場合、各個人の分と して引き受けさせられそうな悪評の分け前など極めて僅少であって、世論の作 用は権力を悪用する人間の数に反比例します。

彼ら(革命政府)からすれば自らの行為を是認すれば、それが自分に好都合な 公衆の判断と見えるのです。従って、完全な民主政治とはこの世における破廉 恥の極みにほかなりません。それはまた、破廉恥の極みであるが故に最も恐れ を知らぬものでもあります。ここでは、自分もまた処罰の対象とされ得るとい うことを自ら危惧する人間は誰もいません。

なるほど民衆全体は処罰の対象たるべきではないでしょう。あらゆる処罰は民 衆全体を保全するためのみせしめなのですから、民衆全体は如何なる人間の手 によっても処罰の対象とはとはなされ得ません。

まさにこの理由からして彼らに対しては、王達の意思がそうあり得ないのと同 じく、自らの意思を以て正邪の基準であるなどと夢思わせてはならないのです。 これは無限に重要な事柄です。

彼らには、自らが安全だからといって、王以上に恣意的な如何なる権力を振う 資格も無ければ権限もまったく無いのだ、ということを納得させなければいけ ません。

また、偽りの自由の見せかけの下に実際は不自然で倒錯した支配を行使したり、 国家内で職務を遂行する人々から彼ら民衆の利害に対する完き献身(それを要 求するのは民衆の権利です)ではなしに、彼ら(革命政府)の時々の恣意に対 する卑屈な服従を高圧的に引き出したりする資格や権能も同じく無いのだ、と 納得させねばなりません。

もしもそのようなことを許すのならば、それは、彼ら(民衆)に対する奉仕者 から、あらゆる道徳的原理や、尊厳の意識や、判断力の行使や、性格の一貫性 などを根絶やしにすることとなります。

他方まさに同じ過程を通じて彼らは、自らを、民衆追従者や胡麻擦り宮廷人の 卑屈な野心に恰好似合いな(ただし見下げ果てた)餌食と化してしまうのです。

 
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